夏に訪れた韓国の家、古好斎。
あのBTSも雑誌の撮影で訪れた、韓国伝統建築の文化体験施設です。
風が少し冷たくなってきた初秋の10月初め、
運良く予約がとれたので、秋の伝統茶菓床をいただいてまいりました。
夏の茶菓床はこちら▼
いつでも伝統に触れられる空間
韓国の家、入り口。
もう何度も訪れていますが、この大きなポスターは来るたびに変わるので、ちゃんと管理されていてすごいなぁと妙に感心してしまう私。
ここには常設のカフェがあって、韓国の伝統工芸品に囲まれた空間でゆっくりお茶することもできます。
ここは音楽がとてもいいのです・・・。
午前中はこの通り人が全然いないので穴場ですよ。
入り口から坂を上がると現れる韓国の家の母屋(?)。
青空にそびえるソウルタワーも綺麗です。
母屋で予約確認をして案内を待ちます。
この日は9時半の予約で9時頃に到着、二番手でした。
係の人に「두 번째네요(2番目ですね)」と言われ、(訪問回数まで管理してるのか、すごいな・・)なんて思ってたのですが、ただの待機番号でした、、
到着順で案内されるので、希望の席がある場合はなるべく早めに到着したほうがいいですよ。
ちなみに窓際の少し個室感のあるゆったりした席は2席だけ。
それ以外は中側で他のお客さんとの距離も近いです。
私は2回の訪問で2回とも窓際に座ることができました。
床の意味
机や台、テーブルのことを韓国語で상(床:サン)と言うのですが、用途によって밥상(食事用の机:パプサン)、책상(勉強用の机:チェクサン)と言い分けます。
こんなふうにお茶をいただく時のお菓子がのった机は다과상(茶菓床:タグヮサン)と呼びます。
ちなみに写真のような一人前の食事をのせる小さな床のことを소반(小盤:ソバン)と言い、韓国の食事文化には欠かせない家具のひとつでした。
今でこそ「みんなでひとつの鍋をつつく」が韓国式みたいになっていますが、実は食事は一人前ごとに用意するのが韓国では主流だったことが、古くから小盤が多く利用されてきたことからわかります。
秋の味覚が詰まった茶菓床
それでは韓国の家、古好斎の秋の茶菓床の品目を紹介します。
- 국화차(菊花茶)
- 두텁단자(カエル団子)
- 궁중약과(宮中薬菓)
- 곶감쌈(干し柿のくるみ包)
- 밤다식(栗茶食)
- 흑임자다식(黒ごま茶食)
- 사과정과(干しりんご)
- 유자과편(ゆず果片)
- 호두강정(くるみカンジョン)
秋の単品メニューは호두대추죽(くるみとナツメのお粥)でしたが、私は頂いていないので紹介は控えます。
今回も店員さんが丁寧にひとつひとつお菓子の説明をしてくれました。
ゆっくりだったので聞き取りやすかったです。
두텁단자(カエル団子)という日本語にしたら衝撃な名前のお菓子がありますが、두텁というのが두꺼비(ヒキガエル)の昔の呼び方だそうで、それくらい大きくボリュームのあるお団子、ということなのでしょう。
カエル味ではないのでご安心を。
胡桃、栗、ナツメ、ゆずで作った具をお餅で包み、さらに小豆でつつんだお団子です。
フォークでは切れないのでかぶりつきます。
その下には사과정과(干しりんご)。
甘い干し柿に包まれた胡桃がいい食感の곶감쌈(干し柿のくるみ包)、さくっと美味しい호두강정(くるみカンジョン)はぱくぱく食べれそうな軽さでした(ひとつしかないのがさみしい・・)
밤다식(栗茶食)と흑임자다식(黒ごま茶食)は粉っぽいのでお茶の用意必須です。
甘みが全くしないのは少し驚きました・・
私の大好きな궁중약과(宮中薬菓)、このためだけに食べに来たと言っても過言ではないくらい・・・
今まで食べた薬菓の中で一番分厚く、中までしっかり蜜が染みててジューシーで、とても美味でした・・!
生姜やシナモンの香りもちゃんとしますが、きつすぎないので食べやすかったです。
今回は궁중약과(宮中薬菓)、유자과편(ゆず果片)、곶감쌈(干し柿のくるみ包)以外は甘さが控えめで、好みが分かれそうなお味でした。
過度な甘さの味付けはされていない、素材そのものの味がするお菓子ばかりで、伝統製法に忠実なのかなぁという印象。
국화차(菊花茶)はおかわり自由、店員さんが随時お湯を注いでくれます。
実はお花の香りがきついお茶は苦手なのですが、このお茶はそんなこともなく飲みやすかったです。
2度めの古好斎、残すはあと冬の茶菓床だけでなので、次も予約できるといいな。。
お店情報:韓国の家、古好斎
韓国の家、伝統韓食と古好斎の利用には予約が必要となります。
(古好斎は期間限定開催)