ソウルの北、北岳山の麓に位置する城北洞。
都城の北側に位置することからその名前がついたそうです。
成均館大学のある恵化洞の横の町で、ここも少し韓屋が残っているエリア。
最近は少しずつ韓屋を改築したカフェやおしゃれなパン屋さんができています。
その中でも特に有名な伝統韓屋茶屋「수연산방(壽硯山房)」に訪れました。
住宅街にひっそりと、石壁に囲まれた小さな韓屋
最寄り駅の地下鉄4号線漢城大入口駅から北岳山の方向へ20分ほど歩いたところに壽硯山房はあります。
城北区立美術館と豚カツ屋さんの間の道を住宅街の方へ入ってすぐ、
右手の木々で覆われた石垣にある小さな門が、壽硯山房への入り口。
看板が見えにくいので見つけにくいのですが、
入り口前のテント下に座っているおじさんが「ここだよ!壽硯山房へようこそ」と話しかけてくれたので、迷うことなく到着できました。
おじさんは警備の方なのか・・・?わかりませんが、よっぽどここを訪れる人が多いのでしょう。
門をくぐると小さな庭と、黒褐色の木材が風情を感じさせる韓屋が現れました。
玄関で靴を脱いで上がります。
脱ぎ履きのしやすい靴で、靴下を履いて訪れてくださいね。
韓国文学作家も暮らした伝統韓屋
壽硯山房は韓国を代表する短編小説家の이태준(李泰俊)が、1933年から越北する1946年まで暮らした家で、
1998年に彼の母方のいとこの孫にあたる方が、伝統韓屋を利用した最初のお茶所としてオープンしました。
韓屋自体は1900年代に建てられたもので、안채(アンチェ/母屋)と사랑채(サランチェ/主人用の部屋)がひとつの建物になっている改良韓屋。
室内には年季の入った伝統木家具がたくさん並んでいます。
新しい家具も、古い家具と調和したものが使われていて、ずっと続く時の流れを感じました。
建物奥の庭に突き出たサランチェが人気席なのですが、残念ながら入れませんでした。。
「놀면 뭐하니?」というバラエティ番組の撮影で유재석(ユ・ジェソク)が座った縁側も人気で、
夏は縁側に座って風を感じるのも心地良さそうです。
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夏の限定メニューかぼちゃのピンスが絶品
壽硯山房は伝統茶専門店で、数種類の伝統茶とお餅などの軽食と、季節限定メニューが用意されています。
コーヒー類はありませんので、ぜひ訪れたときは韓国伝統茶を体験してくださいね。
この日は夏限定のかぼちゃのかき氷(호박빙수)と、暖かい五味子茶をいただきました。
五味子茶は冷たいものしか扱っていないお店も多いので、夏でも温かく飲めるのは嬉しいですね。
お腹を壊しやすいので、ピンス類を食べる時は温かい飲み物がほしいのです。
酸味は強すぎず、少し濃いめの五味子茶でした。
そしてこちらがかぼちゃのかき氷(호박빙수)。器が可愛い・・・!!
かぼちゃのペーストと小豆が半分ずつ、ミルク氷の上に乗っているシンプルなかき氷です。
かぼちゃのかき氷は初めて食べたのですが、かぼちゃ本来の甘みが感じられる素朴で優しい味で、とても美味しかったです。
とにかくシンプルなかき氷なのでただただ美味しいとしか表現できないのですが、
これまで食べた中で一番好きなかき氷になりました・・・!
小豆も甘すぎないので、シロップ系のかき氷が苦手な方におすすめです。
お茶もかき氷もとても美味しいだけじゃなく、店員さんの接客もとても丁寧で心地よく過ごすことができました。
季節を感じられる庭を眺めながら、また違う季節の限定メニューもいただきに来ようと思います。
小さな古宅ですが、開放感のある窓に緑いっぱいのお庭で季節を感じられるお茶所でした。
雰囲気もお味も満足なのですが、お値段は結構お高めなのでご注意です。。
飲み物は10,000ウォンほど、かき氷は26,000ウォンしました(汗)
お値段のせいでNaverのレビューはかなり酷評となっています、、
私は季節ごとに、ちょっとした贅沢のためにまた訪れたいと思います。
お店情報:수연산방(壽硯山房)
住所
서울 성북구 성북로26길 8(ソウル市城北区城北路26キル)
営業日
水-金 / 11:30-18:00
週末 / 11:30-22:00(18-19は休憩時間)
公式SNS
壽硯山房は公式サイトやInstagramがないので、休業日などはNaverマップのお知らせを参考にしてください。